氷点は1963年に朝日新聞が募集した懸賞小説の入選作です。
賞金は当時としては破格の1千万円で、作者の三浦綾子は
全く無名の新人でした。
この作品のテーマは罪と許しで、罪とは嫉妬、ねたみ、復讐、
そして許しとはそれらを全てゆるす寛容な心です。
この作品での罪とは、自分の娘を殺した殺人犯への恨み、
妻への復習に知らずに殺人犯の娘を育てさせる行為、
兄の妹への嫉妬、その他人間の弱みが赤裸々に表されます。
人間の持って生まれた原罪を、この作品は問いかけています。
主人公の陽子は、当初理想的な女性として描かれます。
それが一転世の中の罪を全て背負った存在になります。
そして救い、許しは、イエスを信じることのみによって得られます。
イエスさまがすべての罪を背負って下さるのです。
キリスト教の原罪という教義にテーマを絞った小説は、
当時の日本人に共感を得、大ヒットしました。
この名作を是非一度ご一読下さい。


